FAPIG

THE FlRST ATOMlC POWER INDUSTRY GROUP

 

FAPIG誌 概要

東海発電所熱交換器の解体撤去設備の据付

〔概 要〕
 日本原子力発電(株)(原電)の東海発電所(コールダーホール型、電気出力166MW)は、わが国初の商業用原子力発電所であり、1998年(平成10年)3月にその使命を終えて運転を停止した。
 カワサキプラントシステムズ(株)(カワサキプラント)は、東海発電所の建設に携わり、熱交換器を含む一次冷却系の製造を担当するとともに、定期点検・保守などを実施した。また、原電の廃止措置計画および廃止措置技術の研究に協力し、2010年5月に熱交換器撤去設備の据付を完了した。
 東海発電所の廃止措置は、2001年(平成13年)12月から撤去工事に着手し、2010年(平成22年)度から、熱交換器の撤去を主とする工事が開始される。熱交換器は、一次冷却材のバウンダリを構成する機器で、原子炉に次ぐ大型構造物である。また、放射性物質により汚染しているため、撤去工事において汚染拡大防止を考慮することが重要である。原電とカワサキプラントは、撤去作業の確実性、安全性に優れ、かつ放射性物質の汚染領域を最小にでき、作業員の被ばくを低減できることから、ジャッキダウン工法と遠隔切断装置/搬送装置による撤去工事計画を選定し、これら撤去設備の据付工事を完了した。本稿では、この工事について報告する。