東海発電所熱交換器の吊上げアンカの付替工事
〔概 要〕
日本原子力発電1(原電)の東海発電所(コールダーホール型,電気出力166MW)は,わが国初の商業用原子力発電所であり,1998年(平成10年)3月にその使命を終えて運転を停止した。
川崎重工業1は,東海発電所の建設に携わり,熱交換器を含む一次冷却系の製造を担当するとともに,定期点検・保守などを実施してきた。また,原電の廃止措置計画および廃止措置技術の研究に協力し,2010年(平成22年)5月に熱交換器撤去設備の据付を完了した。
熱交換器について,2010年(平成22年)8月からからジャッキダウン工法による撤去工事に着手し,解体データを蓄積しながら撤去されている。2012年(平成24年)4月時点で,熱交換器はティア2まで撤去が終了し,汚染管理区域外にてアンカの付替えが可能な時期となっていた。アンカはこのまま熱交換器の撤去工事を進めると遠隔の一次切断装置と干渉するため,付替えが必要なものである。本稿では,この工事について報告する。
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