FAPIG

THE FlRST ATOMlC POWER INDUSTRY GROUP

 

FAPIG誌 概要

プラント過渡応答試験装置(PLANDTL)試験部の更新

〔概 要〕
 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構では,ナトリウム冷却高速炉の安全性を更に高めるために,シビアアクシデントへの進展防止,事故事象の進展の緩和方策として崩壊熱除去系の多様化を目指している。そのために,大洗研究開発センター内に設置されている,原子炉容器内の自然循環による崩壊熱除去時の熱流動現象の確認が実液(ナトリウム)でできる「プラント過渡応答試験装置(プラントル施設:PLANDTL)」の整備を進めている。
 本稿では,川崎重工業株式会社が原子力機構から受注し,2014年度〜2016年度にかけて行ったプラントル施設の模擬炉心,原子炉容器上部プレナムおよび炉内構造物の改造に係わる機器製作,据付け作業について紹介する。

崩 壊 熱 : 核分裂により生成した核種が崩壊という自然現象に伴い発生する熱
崩壊熱除去系 : 原子炉停止後も発生する炉心燃料の崩壊熱を除去するための系統