「富士電機」は、原子力の利用拡大と原子燃料サイクルの確立に日々大きく貢献しています。開発炉、燃料製造設備などの設計製作に携わり、原子燃料サイクル開発の一翼を担ってきています。また、放射線管理技術を通じ、安全安心を提供しています。
1. 日本原子力研究開発機構(JAEA)向け、高速実験炉「常陽」、高速増殖原型炉「もんじゅ」、新型転換炉原型炉「ふげん」で燃料取扱設備を納入しました。これらのプラントにて遠隔自動運転を実現しました。
2. 日本原子力研究開発機構(JAEA)向け、HTTR(高温工学試験研究炉)で高温ガス炉の炉心設計、安全解析などを実施し、炉内構造物、燃料取扱設備を納入しました。
3. これら開発炉で培った技術を次世代革新炉(高温ガス炉,高速炉,核融合炉)へ適用していきます。
◉ 納入先: 日本原子力研究開発機構
◉ 出力: 140MWth(MK-Ⅲ)
◉ 主な納入設備:
• 燃料取扱および貯蔵設備
• 使用済燃料貯蔵設備
• 放射線監視設備
• 電気・計測制御設備
• 共通保修設備
• 放射性廃棄物処理設備
• プラント制御システム

高速炉特有の制約条件である大気遮断,高温,高放射線環境下での安全で確実な燃料取扱いが可能です。
燃料交換機
燃料出入設備
• 水中にある燃料の番号および方位をITVで確認し取扱うことができます。
• 放射線管理区域外から遠隔で燃料移送の作業ができます。
| 水冷却池 | W7.2m × L9.5m × D11m |
|---|---|
| • 保有水量 • ライニング |
640m3 SUS304 |
| 燃料移送機 | 取扱荷重容量 350kg |
| 水冷却浄化系 水循環ポンプ | 水循環ポンプ 5.1kW × 2基 |
| 確認用ITV | 水中カメラ × 3台 |
使用済燃料貯蔵設備
当社はもんじゅ設備の一翼を担ってきました。
◉ 納入先: 日本原子力研究開発機構
◉ 出力: 140MWth(MK-Ⅲ)
◉ 主な納入設備:
• 燃料取扱および貯蔵設備
• 放射性廃棄物処理設備
• 共通保修設備
• 放射線監視設備
• 燃料取扱設備制御システム

「もんじゅ」の燃料の取扱いと貯蔵は、遠隔操作で完全自動で行うことができます。
燃料出入設備
炉外燃料貯蔵槽

• 水中にある燃料を取扱うことができます。
• 放射線管理区域外から遠隔で燃料移送の作業ができます。
| 燃料移送機 | 取扱荷重容量 450kg |
|---|---|
| 燃料池 | W11.5m × L23m × D14m |
| ライニング | SUS304 |
使用済燃料貯蔵設備
新型転換炉原型炉「ふげん」の燃料取扱および貯蔵設備の一翼を担ってきました。
◉ 納入先: 日本原子力研究開発機構
◉ 出力: 165MW
◉ 運転開始:1979年3月/運転停止:2003年3月
◉ 主な納入設備:
• 燃料取扱および貯蔵設備 • 放射性廃棄物処理設備
• 工学的安全防護設備 • 原子炉シールプラグ
• 放射線監視設備 • プラント制御システム
燃料交換装置
燃料交換装置
• 燃料を使用済燃料貯蔵プールに移送する設備です。
• 中央制御室から遠隔自動で安全かつ確実に燃料取扱いの作業ができます。
| 走行スパン | 18.2m |
|---|---|
| 揚程 | 16.1m |
| 吊上荷重 | 450kg |
| 駆動装置 | ワイヤ駆動方式 |
| グリッパ | ソレノイド開閉式 |
| 主要材質 | ステンレス鋼/炭素鋼 |
燃料移送機
◉ 納入先: 日本原子力研究開発機構
◉ 出力: 30MWth
◉ 原子炉出口ガス温度: 850℃/950℃
◉ 主な納入設備: 炉内構造物,燃料取扱設備
◉ 炉心設計、安全解析: 日本原子力研究開発機構殿に協力
炉内構造物 (炉心最上段、外側平径:4.25m)
炉内構造物全体図

• 燃料交換機は、燃料体の原子炉内への装荷・取出しを行い、使用済燃料、貯蔵設備および新燃料貯蔵設備間の移送を行う装置です。
• 完全遠隔自動運転で一連の燃料交換を行い、燃料体ブロックを炉内
所定場所へ位置決めします。
| 設計圧力 | 98kPa |
|---|---|
| 設計温度 | 200℃ |
| 全高 | 11m |
| 質量 | 150t |
| 雰囲気 | ①外部:空気 ②内部:ヘリウムガス |
| 取扱対象物 | 燃料体ブロックなど、最大約200kg |

日本初の商業用発電炉である東海発電所は、1998年3月31日をもって営業運転を停止し、現在は、日本の商業用原子力発電所では初め
ての廃止措置工事が行われています。当社を中核とするFAPIG各社は、東海発電所の建設以来、保守、点検などの工事に一貫して携わってきました。
プラント設備全般を熟知している当社は、日本原子力発電株式会社殿からの委託を受け、廃止措置計画の立案作業に協力するとともに、
原子炉遠隔解体技術等の技術開発を積極的に取組んでいます。
東海発電所
原子炉本体および1次冷却設備(3次元CADによる)
核融合、超電導の分野において大学、研究機関などからの研究開発・技術サポートほかの要求にお応えしています。
• 系統数 : 9系統
• 定格電流 : 30kA
• 耐電圧 : 5kV at 77K(Heガス中)
• 長さ : 49.44m ~ 60.84m(総長 497m)
• 最小曲げ半径 : 1.5m
• 熱負荷 : 0.3W/m以下 (80K ~ 4.2K)
3.0W/m以下 (300K ~ 77K)


T-60SA向け超電導給電設備(CTB: Coil Terminal Box)
主要諸元
真空容器
・材質:ステンレス
・運転時内圧:-0.1~0.02MPaG
超電導導体
・導体材質:NbTi
・ジャケット材質:ステンレス
・運転温度:4K
・最大供給電流:20kA
・冷媒設計圧力:1.9MPaG

超電導変圧器(高温超電導変圧器)

超電導回転(イットリウム系高温超電導回転機)

1. 日本原子力研究開発機構(JAEA)向け、MOX燃料製造設備(燃料ペレット研削・検査、保管搬送設備)を納入しました。
2. 日本原燃向け、ウラン・プルトニウム混合脱硝施設グローブボックス設備(大型混合機、粉末充填機)、高レベル廃液ガラス固化施設設備(固化セル移動台車、除染装置、検査装置)を納入しました。
3. 現在、日本原燃向け、MOX燃料製造工場の建設(原料粉末受入工程、粉末調整工程、ペレット加工工程、管理システム)に取り組んでいます。
原子炉用燃料製造設備はプルトニウムなどの放射性物質を取扱うため、飛散や漏れのないよう、厳重に密封管理したグローブボックスに設備を収納し、1日約10万個という速さで、燃料ペレットを遠隔全自動で製造します。
研削検査設備鳥瞰図

燃料ペレット製造設備
グローブボックスの概観
(日本原子力研究開発機構殿向け)
① 研削装置
主要仕様
▪方式:
乾式センタレスグラインダ方式
▪機能:
ペレットの外周研削
② 外径密度検査装置
主要仕様
▪方式:
レーザ測定器による寸法測定
電磁平衡型電子天秤による質量測定
▪機能:
ペレットの寸法、質量測定および
密度演算による良否判別
③ 外観検査装置
主要仕様
▪方式:
三視野カメラ方式
▪機能:
ペレットの端面、側面の外観検査(目視)
1. 日本原子力研究開発機構(JAEA)向け、高速実験炉「常陽」、高速増殖原型炉「もんじゅ」、新型転換炉原型炉「ふげん」で液体廃棄物処理設備、気体廃棄物処理設備を納入しました。また廃止措置に向けた、原子炉本体遠隔解体システムの実スケール実証試験の実績があります。
2. 東京電力向け、福島第一原子力発電所2号機燃料取扱設備を納入しました。
3. 放射性廃棄物先進固化技術の開発に取り組んでいます。
4. 顧客のニーズに合わせて最適な放射性廃棄物処理システムを提供が可能です。

◉ 主要仕様
• 廃ガス処理能力
・ピーク受入れ量:70Nm³/h
・連続処理量:10Nm³/h
• 希ガスホールドアップ時間
・キセノン:30日以上
・クリプトン:40時間以上


◉ 主要仕様
• 最大処理容量:1m³/h×2系列
• 主要構成機器
・自然循環蒸発濃縮装置
・脱塩塔
・移送ポンプ

原子炉解体試験モデルは、実機の主要な原子炉内構造物や原子炉圧力容器(直径19m)を同等の材料、同一サイズで忠実に模擬していることが特長です。
遠隔解体技術試験装置概念図

原子炉遠隔解体概念図

長期の運転終了後、放射線レベルが高いため人の近づけない原子炉圧力容器などを遠隔で解体処理する技術(原子炉圧力容器の切断、切断片のロボットアームによる移動,放射能性物質分別など)に係わる実証試験を、国や電力殿の委託事業として行ない、実機の遠隔解体に役立つ確証データを取得しました。
遠隔解体システムの実証試験例
◉ 納入先:東京電力ホールディングス福島第一原子力発電所
◉ 主な納入設備:
• 燃料取扱設備(東芝様経由)
2号機使用済燃料プールに貯蔵された燃料を、より安定的な冷却・貯蔵が可能な共用プールに搬出するための設備です。
燃料を把握するための位置合わせは、遠隔操作にて微調整が可能です。

SIAL®*1 は放射性廃棄物処理の分野で利用されているジオポリマーを用いた先進固化技術です。 ジオポリマーはアルミナシリカ粉末とアルカリシリカ溶液で形成される無機非晶質の縮重合体の総称で、セシウムの高い閉じ込め 効果により注目されています。
• セシウムや重金属の閉じ込め性が高い
• 物理的、化学的に安定
• 対象廃棄物の適用範囲が広い
• 取扱が容易(高流動性・加熱不要、固化時間の調整可能)
• 充填率が高い(廃棄体数の削減)
SIAL® 固化サンプル
| 対象廃棄物の充填率 | 最大40 wt% |
|---|---|
| 一軸圧縮強度 | 7 〜45 MPa |
| 密度 | 1.4 〜1.8 g/cm3 |
| 粘度 | ~ 2Pa・s |
混練装置
• ジオポリマーによる放射性廃棄物固化の実証試験を国内で初めて実施
• フィルタスラッジとイオン交換樹脂の固化体の基礎データを取得
• イソサッカリン酸(ISA)*3の分配係数への影響度が小さいことを確認
*1 SIAL®はJacobs社の登録商標です。
*2 本内容は、日本原子力発電株式会社殿委託研究成果の一部です。
*3 ろ過助剤のセルロース分解物、核種の閉じ込め性を低下させることが懸念されている。
原子力関連施設の放射線管理への関心が高まる中、放射線管理設備には監視機能の強化、安定性、セキュリティ等、
高信頼性システムの構築が必須となっています。
富士電機は、現場の放射線測定センサーからデータ管理システムまで、
幅広い開発設計、製作技術で長年国内外の原子力関連施設の放射線管理に幅広く貢献してきました。
今後も益々高まる品質や機能のニーズに積極的に対応し、人の放射線安全と施設の安定稼働に寄与していきます。

個人被ばく管理システムは、放射線管理区域に立ち入る作業者の外部及び内部被ばく線量を測定し、測定データを管理します。
被ばく管理計算機は、専用データベースにより高速の入退域を実現し、web方式の採用により操作性を向上させています。
個人線量計は、(X) 線だけでなく、B線及び中性子を同時に測定できる多線種線量計も揃えており、 評価線量計として使用できる高い信頼性を有しています。ホールボディカウンタは、 従来からのシャドウシールド型のベッド式に加えて、受検者の負担が少ないチェア式も揃えています。

表面汚染モニタは、放射線管理区域から選出する作業者と持出し物品の表面汚染の有無をチェックし、 非管理区域への汚染拡大を防ぐものです。
体表面汚染モニタは、作業者の体表面を1回で高速に自動測定でます。
ポータブル体表面モニタは、管理区域内の休憩所の出入口での測定や緊急時の測定などに便利です。
小物物品搬出モニタは、複雑な形状の物品を精度よく測定でき、
また大物物品搬出モニタは、 足場板やバイブなどの大型物品を効率よく自動測定できます。
また中物物品搬出モニタは、 号機間を容易に牽引移動できるため、
大型物品の測定を合理的に行えます。
これらのモニタで汚染を検知した汚染情報の管理も行えます。

環境放射線モニタリングシステムは、原子力関連施設の敷地内および施設周辺の環境放射線の誰量率を常時連続で測定しています。
モニタリングボストの測定データは中央制御室で常時監視されるほか、 自治体など外部にも伝送され、また施設のホームページ上でも公開されるため、伝送システムは伝送路の冗長化。
可搬型モニタリングポストによるバックアップ測定、UPSや非常用電源による電酒バックアップなど、様々な高信頼化対策が実施されています。
モニタリングポストが設置されていない箇所を移動測定するモニタリングカー、 積算線量を容易に測定できる環境線量計など、環境放射線モニタリングに必要な設備を豊富にラインナップしています。
自治体の住民向け線量率表示

所内放射線監視システムは、原子力施設の確実な運転管理を行うため、施設のプロセスの放射能濃度や、
放射線管理区域内の放射能濃度と放射線線量率を測定、連続監視しています。
プロセスモニタは、格納容器内エリアモニタや、排気筒から放出される放射性ダスト、放射性ヨウ素、トリチウムなどの捕集装置、放水口の放射能濃度測定装置など、豊富なラインナップを有しています。
エリアモニタは、測定範囲の広い半導体センサーをはじめ各種検出器を採用しており、またダストモニタも連続ろ紙式や固定ろ紙式など、用途に応じた機器設計が可能です。

核燃料再処理施設の所内・放出放射線監視システムは、施設の確実な運転管理に寄与するとともに、作業者の放射線安全を守るため、
様々な放射線監視設備が設置されています。
これらの放射線モニタは、原子力発電所とは異なる核種や郷種の測定も必要となることから、長年蓄積した当社の放射線測定技術を駆使して新規開発したものが多くなっています。また再処理施設では放射線モニタ数が非常に多いため、数百チャンネルにも及ぶ放射線モニタの測定データを中央監視室に収集し一括集中監視する大規模システムを構築しています。
検出器には信号演算機能、遠隔点検機能を持たせており、光伝送によるデジタル伝送でノイズ性を向上させ高信頼性システムとなっています。

ランドリーモニタは、原子力関連施設の放射線管理区域内で使用する放射防護服や小物、防護具類などの放射能汚染による
作業者の被ばくの拡大防止のため、これらの衣服などの洗濯前後の
放射能汚染の有無を自動で確認します。
高速で移動する衣服類の放射能汚染を精度よく測定するために高感度検出器を採用するなど、測定業務の合理化に貢献しています。
自動搬送ラインや折り畳み機、振分機などとの組合せにより、更なる業務合理化が図れます。

富士電機では、原子力関連施設における放射線管理業務の合理化に幅広く買献するため、様々なニーズに対応した放射線監視設備をラインナップ化しています。
守衛所を通過する車両等の放射線を監視する守衛所モニタ、低レベルの放射能を測定、解析するピコベータ、施設から搬出される低レベル放射性廃棄物のドラム缶からの放射線を測定する
ドラム缶検査装置、放射線モニタ校正用の校正装置や個人線量計の線、合綾、中性子の校正装置など、当社の放射線測定技術と豊富な実績をもとに、様々な製品開発を行っています。

富士電機は、長年の技術力の集積と豊富な実績をもとに、様々な放射線センサーを用いたサーベイメータや検出器を開発、製品化しています。
特に半導体検出器は高いセンサー技術を用いて、個人線量計やエリアモニタだけでなく、 魔境線量計や表面汚染サーベイメータなど様々な機器に応用されています。
また中性子測定技術は特に優れ、独自のセンサー技術を用いた軽量レムカウンターなど、他社の追随を許さないユーザの利便性を追求した製品開発を行っています。

